詭弁論理学
- 作者: 野崎昭弘
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 1976/10/25
- メディア: 新書
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タイトルだけ見て、反社会的な本かと思ってしまったのですが、
読んでみると結構まじめな論理学本でした。
強弁・詭弁に関する小話が多く取り上げられていて、
「こういう人いるよなぁ」「こういう議論でしてやられたことがあったなぁ」
と、共感しきりで面白いです。
例えばこの文、
「『本質的な』という言葉は、『おれがいいたい』と
同じ意味ではないかと疑っている」
なんかは実体験としてあって、人と話をしていて
「本質的」なんて言い回しが出てきたら、
まず「あなたの言う『本質的』とは何か?」
というところから先に片付けることで議論を簡潔にする術を
知りました。
本の後半ではパラドックスに関する議論が中心。
論理学の世界では多分基本的な内容(同様の記述を何度か
読んだことがあります)が、論理学のそんなに詳しくない私にとっては
十分興味深く、また文体もサラッと読めて、良い感じです。