ローマ人の物語 (7) ― 勝者の混迷(下)

ローマ人の物語 (7) ― 勝者の混迷(下) (新潮文庫)

ローマ人の物語 (7) ― 勝者の混迷(下) (新潮文庫)



ローマ人の物語」の第七弾は
スッラとマリウスの対立から、ポンペイウス全盛期まで。


スッラ強い!ポンペイウス強い!
彼らの強さがローマの軍事システムに支えられていることは
事実ですが、クラッススの例を見れば、
優れたシステムも結果を残せるかどうかは
その利用者次第ということですね。
いやむしろ、クラッススでさえ戦果が残せたのも
システムの価値と考えられるかもしれません。


元老院とは、国家ローマを効率的に運営するための
手段でした。
スッラの改革は、元老院の存続自体を目的としており、
手段と目的を履き違えたものです。
今現在にも大小さまざまな組織があり、それぞれの組織に
「現体制」があります。
「現体制」に忠実であることは組織秩序を維持する上で
重要ですが、そもそも「現体制」が何のために存在するのか、
常に確認を怠らないことはもっと重要なことです。