ローマ人の物語〈15〉パクス・ロマーナ(中)

ローマ人の物語 (15) パクス・ロマーナ(中) (新潮文庫)

「ローマ人の物語」の第十五弾は
アウグストゥスによる国内改革。


前巻で権力掌握に成功したアウグストゥスが
国内の諸々の制度を改革していきます。
軍事、税制、行政。
華々しい戦勝とは違って作業としては地味なはずですが、
感心させられることしきりで、興味深く読めます。
中には「少子化対策」なんかもあって、
これは感心するというよりは、ほほえましい内容。
現代には使えないかな〜。


アウグストゥスと二人三脚で支え合ってきたアグリッパが
遂に退場します。
アグリッパ個人の想いがあまり出てこないのは
実際に言葉があまり残っていないからだろうとは思いますが、
互いに理解し合えた友人に捧げた人生には
敬意を感じます。
ただ、アウグストゥスの娘のためとは言え、
あっさりとそれまでの妻と離婚してしまうのは
どうかと思いますけど。
ちょっと捧げすぎです。