国家の品格

国家の品格 (新潮新書)

国家の品格 (新潮新書)



読んでみました。
内容については多くのブックレビューが書かれているので
そちらを見ていただいた方がよいと思います。
感想としては、問題提起は理解するけど結論は賛成できない、
という感じです。
欧米合理主義が破綻しつつある、という論旨については、
感覚的には納得です。
でもそれに代わるのもは、過去の思想の焼き直しではなく
新しい発想から生まれるものと思います。


それよりもなんとなくひっかかったのは、
「欧米にしてやられた」というような、
覇権主義的な物言い。
結局欧米に成り代わろうとするような考え方は
妬みやっかみのレベルを越えられない。
今後の世界は、多様化の方向に向かうと
思います。
つまり、欧米には欧米の考え方が、日本には日本の考え方が、
アラブにはアラブに考え方が、アフリカにはアフリカの考え方が、
それぞれの地域の歴史や習慣に合わせて醸成され、
各々それに従って行動しつつ、互いの考え方を理解し合えばいい。
ある一つの考え方に他者を従わせるようなやり方は、
コストに見合わないことに多くの人が気付くでしょう。