世界経済入門

世界経済入門 第三版 (岩波新書)

世界経済の現状と問題点を指摘し、
解決の方向性と可能性を探る一冊。


グローバル化とローカリズムの対立、発展途上国の国家予算を
軽く超える収益をあげる巨大国際企業の社会的責任、
莫大な資金力を持つヘッジファンドが与える為替への悪影響、
人口爆発、南北格差、高齢化、移民、食料の偏在、資源枯渇、
環境破壊、砂漠化。
世界が抱える問題を、数々の統計を元に分析し、その解決策を
探ります。
その中で、人権の尊重、マイノリティへの配慮、貧困の撲滅を
目指し、とりわけ先進国の責任を重視して問題解決への
積極的な参加を求める論旨の部分は、経済関連書物には珍しい
熱い魂を感じます。


切り口は経済ではありますが、現代世界の問題を考える手助けに
なる良書です。