あの戦争は何だったのか―大人のための歴史教科書

あの戦争は何だったのか: 大人のための歴史教科書 (新潮新書)

太平洋戦争を歴史の中に位置付けて
再検証を試みようという一冊です。


これまでの戦争検証と具体的に何が違うのか
今一つよく分かりませんでした。
「軍部」とは何か、について詳細に説明されていて、
それは珍しいな、と思いましたが、
それが本質ではないでしょう。


太平洋戦争に限らず今でもそうですが、
日本人の特質として、
「手段を自己目的化する」ことが
他の国、民族、文化に比べて、多いような
気がします。
定められた枠組み/手順に沿って物事を遅滞なく
進めること。それが重要。
その「物事」が、そもそも何のために始められたものなのかを
すぐに忘れて、進めること自体にこだわる性分。
公共部門も民間部門も含めて(自分の勤める会社も含めて)、
日本人はそういうところがあるな、と感じた本でした。