ローマ人の物語〈21〉危機と克服〈上〉
- 作者: 塩野七生
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/09/28
- メディア: 文庫
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「ローマ人の物語」の第二十一弾は
ネロ後を巡るローマ内乱。
読めば読むほどにゲンナリしてしまいます。
同一人物が書いた本でも、登場人物の魅力の
有無によってこんなにも違うものかと驚きます。
ネロの後の政局を巡って、一年間に4人の
皇帝が登場するのですが、〈上〉ではその3人までが
紹介されます。
この3人というのが、なんとも…。
3人はそれぞれ属州総督や軍司令官の職にあり、
世襲制を採らないローマにあっては
おそらくはそれなりに優秀な人物であったはずです。
しかし、皇帝となるや全く振るわない。
組織の内部では優秀でも、トップとしても優秀とは
限らない、というよく知られた法則を
再確認できます。
末尾に登場する、この年4人目の皇帝ヴェスパシアヌス。
この人に期待。