ローマ人の物語〈23〉危機と克服〈下〉
- 作者: 塩野七生
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/09/28
- メディア: 文庫
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「ローマ人の物語」の第二十三弾は
ヴェスパシアヌスの子、ティトゥス、ドミティアヌス兄弟と、
五賢帝の一人目、ネルヴァ。
ヴェスパシアヌスが築いたフラヴィウス朝は
わずか三代で終焉を迎えます。
本当に、血筋にこだわらないローマ人の感覚は
斬新です。
ドミティアヌスの記録抹殺刑の話を見ると、
このころのローマ帝国は国家の機能が
きっちりと働いていたのだなぁ、と
思います。
結局、皇帝が悪評に染められるかどうかは、
元老院との関係の良し悪しにかかっていて、
一般市民はそこに積極的に関わる意義を
持っていない。
それは一般市民が国家に対する目立った不満を
持っていないということなんですよね。