源氏と日本国王
- 作者: 岡野友彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2003/11
- メディア: 新書
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皇親賜姓氏族「源氏」と日本の王権との関わりを
解説。
これはかなり面白かったです。
論旨の妥当性は判断できませんが、非常に明快で
論理に破綻がなく分かりやすい内容です。
足利義満の皇位簒奪計画や、織田信長の三職推任問題、
豊臣秀吉の将軍任官問題などについての見解も
興味深く読めました。
「氏」と「姓」の違いといった基本的なところから
説き起こしてくれているので、専門書にありがちな
「おいてけぼり感」がありません。
氏長者とは何か、の定義から必然的に導き出される
「源氏長者」の位置付け、
そして「源氏」と「征夷大将軍」の間にはどのような
関係性があるのか。
足利・徳川幕府はなぜ源氏を称し、征夷大将軍として
権力を掌握することを選んだのか。
日本史に興味のある人にはおすすめです。