七三一部隊―生物兵器犯罪の真実
- 作者: 常石敬一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1995/07/17
- メディア: 新書
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旧日本陸軍の関東軍防疫給水部、通称七三一部隊の
戦争犯罪に迫る一冊。
七三一部隊については現在でも議論のあるところですが、
その一番の焦点は、人体実験に関するものでしょう。
本書では、日本政府の持つ資料や、極東国際軍事裁判、
ソ連の戦争裁判の資料から、人体実験は「存在した」との
視点で議論を進めていきます。
やはり一番衝撃的なのは人体実験に関する描写です。
非常に具体的にその内容が記されているのですが、
中国人やモンゴル人を対象とした実験の数々は
グロテスクで、見ていて気分のいいものではありません。
現在の常識的な感覚で見ると、常軌を逸していると
思われます。
この本の内容が全て真実であるのかどうかは
議論の余地があるのかもしれませんが、
日本の過去についてこのような事態が疑われていることは
日本人として知っておいた方がよいように
思います。