ローマ人の物語〈24〉賢帝の世紀〈上〉
- 作者: 塩野七生
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/08/29
- メディア: 文庫
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「ローマ人の物語」の第二十四弾は
五賢帝の二人目、トライアヌスの治世。
ダキア(現ルーマニア)とアラビア(現ヨルダン)を
征服し、ローマ帝国最大の領土を実現した
トライアヌス帝一代の治世を描いています。
メインはダキア遠征。
冒頭で「史料が少ない」と愚痴とも取れる記載のあと、
ダキア遠征についてはその場面を浮き彫りで描いた
「トライアヌス円柱」を追っていく形なのですが、
これが全97場面箇条書き…。
読んでいると、さすがに中だるみします。
小説形式ではないので、トライアヌスの連戦連勝も
ハンニバルやカエサルのときのような躍動感がなく、
ちょっとツラいですね。
トライアヌスはおそらく著者好みの有能皇帝だと
思うのですが、それだけに惜しいですね。