ローマ人の物語〈24〉賢帝の世紀〈上〉

ローマ人の物語 (24) 賢帝の世紀(上) (新潮文庫)

ローマ人の物語 (24) 賢帝の世紀(上) (新潮文庫)



ローマ人の物語」の第二十四弾は
五賢帝の二人目、トライアヌスの治世。


ダキア(現ルーマニア)とアラビア(現ヨルダン)を
征服し、ローマ帝国最大の領土を実現した
トライアヌス帝一代の治世を描いています。
メインはダキア遠征。


冒頭で「史料が少ない」と愚痴とも取れる記載のあと、
ダキア遠征についてはその場面を浮き彫りで描いた
トライアヌス円柱」を追っていく形なのですが、
これが全97場面箇条書き…。
読んでいると、さすがに中だるみします。
小説形式ではないので、トライアヌスの連戦連勝も
ハンニバルカエサルのときのような躍動感がなく、
ちょっとツラいですね。
トライアヌスはおそらく著者好みの有能皇帝だと
思うのですが、それだけに惜しいですね。