物語 イランの歴史―誇り高きペルシアの系譜
- 作者: 宮田律
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2002/09/01
- メディア: 新書
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アケメネス朝以来、イスラム以前を含むイランの歴史を、
近現代を中心に紹介する一冊。
古代、中世はさらっと流す程度です。
カージャール朝以降西欧帝国主義に蝕まれていく過程、
そして、パフレヴィー朝を挟んで、反動としてのイスラム革命。
さらにハタミ政権の解放路線。
序章がやや長くて、著者のイランの思い出が延々と続いたときには
どうなることかと思いましたが、その皺寄せか、古代中世はかなり圧縮。
著者はハタミ政権の解放路線をかなり評価しており、その記述に
かなりの分量を割いているため、現在の保守反動のイランの状況から
すると、やや内容が陳腐化しているのは避けられないところです。
確かにハタミ政権の解放路線は欧米に期待させるものがあったと
思いますが、歴史はそうそう思惑通りには進まないものですね。
著者は今のイランの状況をどう見ているのでしょうか。