ローマ人の物語〈29〉終わりの始まり(上)

ローマ人の物語 (29) 終わりの始まり(上) (新潮文庫)

ローマ人の物語 (29) 終わりの始まり(上) (新潮文庫)

ローマ人の物語」の第二十九弾は、五賢帝最後の一人、
マルクス・アウレリウスの前編。


西はジブラルタルから東はシリアまで、北はブリテン島から
南はエジプトまで、まさに絶頂期を迎えたローマ帝国
しかしその背後で、この巨大な帝国の滅亡の序曲が
始まっていたのです、というお話。
ですが、この巻はまだまだ序曲のみ。周辺民族の侵入が
本格化するのは次巻からです。


27巻、28巻はローマのインフラの説明でしたが、
確かその前に巻で語られたのはハドリアヌス帝までの
はず。あれ?五賢帝の4人目は?
4人目はアントニヌス・ピウス。ローマ全盛期の
皇帝なのですが、問題が無さ過ぎて記録することが
ない時代、だそうで29巻はこれまでの総集編のように
これまでのローマ史が諸々語られます。


衰亡史というのはどうなんでしょう。
今までハンニバルカエサルなどの英雄たちの
連戦連勝なんかがものすごく爽快感をもって
読み進められたのですが、衰亡史って、なんだか
憂鬱ですよね。面白いのかな。
次巻以降、どのようにローマ史を見せてくれるのか
楽しみです。