カラー版 ハッブル望遠鏡が見た宇宙

カラー版 ハッブル望遠鏡が見た宇宙 (岩波新書)

カラー版 ハッブル望遠鏡が見た宇宙 (岩波新書)



ハッブル望遠鏡とは、NASAが1990年に打ち上げた宇宙望遠鏡の
ことです。地上の天文台と違い、地球の大気に影響されること
なく天体の観測ができる望遠鏡です。
この本では、このハッブル望遠鏡で撮影した数々の天体写真が
紹介されます。


以前にこの本の続編を紹介したのですが、第一弾の方も読みた
くなり即座に入手しました。やはり天体写真は美しいですね。
渦巻き銀河や星雲の写真は、その解像度と相まってほれぼれ
する美しさです。
続編の方はかなり純粋な天体写真集でしたが、第一弾の方は
ハッブル望遠鏡の学問的な貢献にもかなり焦点を当てていて、
専門的な説明も読むことができます。
また、ハッブル望遠鏡打ち上げ当初の苦労の数々も、続編より
詳細です。


この本の写真の中で私が一番興味を持ったのはシューメーカー・
レビー第9彗星(略してSL9)です。そういえばそんなのもあっ
たなぁ、と懐かしく思いました。SL9とは、1993年に木星に衝突
した彗星です。木星に大きな衝突跡を刻んだことを思い出しま
す。もちろん、その写真も紹介されていて、また衝突の際の巨大
きのこ雲の様子も詳細に紹介されています。
あと、もう一つの小ネタは冥王星。この本が出版されたのは1997
年ですが、この当時はまだ惑星の仲間だったのですよね。しみじ
みしました。
天文ファンの方にはお勧めの一冊です。