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福島の原発事故で避難を余儀なくされている方々の生活は、それは大変なものだろうと想像します。しかし、私はこの人たちに今一つ同情できないものを感じます。



「東電や政府は原発を安全だと言っていたのに裏切られた」



これは本当でしょうか。原発が危険だというのは、少し考えれば分かることではないでしょうか。チェルノブイリやスリーマイルの実例を引くまでもなく、もし本当に安全ならば品川火力発電所のように都心に近い場所に埋め立てでもして建設すればよいのです。それをわざわざ関東の電力需要を賄うために遠い福島に補助金まで付けて原発を建設するのは、なぜか。



それは万が一のことを考えているからです。

万が一のことを考えるのは、なぜか。



それは原発は危険だからです。



こんなことは少し考えれば分かることです。いたって簡単な論理です。



「東電や政府が安全だと言っていたから信じていた」

本当ですか？

なぜこんな大切なことを、ちょっと考えれば分かることを、考えないのですか？



政府や東電からより多くの賠償を得るための法廷戦術の一つとして、東電や政府の責任を明確にするために東電や政府のウソを主張するのは、それは確かに一つの戦術として理解できます。東電や政府に責任があるのは当然のことです。

でも、本当に東電や政府の言うことを鵜呑みにして、それに批判的な考え方をしたこともない、というような人については、ちょっと同情できません。



原発建設の経緯を詳しく知らないのですが、例えば反対派を押し切って無理やり建設した、というような暴力的な経緯があったりしたのでしょうか。

「確かに反対したのに、やっぱり事故を起こしたじゃないか」

こういう主張なら納得できます。