マイルス・デイヴィス―ジャズを超えて

マイルス・デイヴィス (講談社現代新書)

マイルス・デイヴィス (講談社現代新書)



実は私はジャズには全く興味がありません。
全く知らない分野に関する本というのは、どんなことが
書かれているんだろう、と思って読んでみた本です。
で、読んでみましたが、やっぱり本の中に登場する曲名や、
大御所として登場する人名も全然知りませんでした。
しかし、マイルス・デイビスという人のパワーというか、
エネルギーというか、
挫折しても挫折しても妥協せずに前進する姿勢が感じられて、
読後感は悪くありません。
あと、この筆者が心底マイルス・デイビスが好きなんだなぁ、
ということもよく伝わってきます。
もし、ジャズに関する知識がある人なら
もっと薀蓄的な楽しみ方もできると思いますよ。


ちなみに、この年代なら人種の問題は避けて通れない
(マイルス・デイビスは黒人です)のですが、
善し悪しはともかく、この本にはそういった記述は
ほとんどありません。
純粋に、ジャズという音楽と向き合った一人のアーティストの
生涯について記されているものとして読むことができます。