ルーヴル美術館展

京都市美術館で開催されている「ルーヴル美術館展」を
観てきました。
京都市美術館は去年もルーヴルのフランス絵画展を
開催していて、2年連続のルーヴル展です。
今回のテーマは古代ギリシア
古代ギリシア美術と言えば神話に題材をとった彫刻が
有名。会場にはアテナ、アフロディテ、アレスといった
神々の像が並んでいて、白い大理石の彫刻は
それは神々しいものでした。
こういう古代に生きた人の仕事を見ると、
文明の発展に反比例して精神世界は着実に
貧しくなっていってるんじゃないか、と思えてきます。


神像の他に気になったのは墓碑の展示。
古代ギリシア人もいつも神様のことを考えていたのでは
なくて(当たり前ですが)、普通に日常生活を送って、
そして人生を終えていました。
墓碑にも神話から題材をとったものが多いのですが、
中には出産死した女性の墓碑(と見られるもの)があり、
出産死によって娘と生き別れた母親の姿が彫られていました。
同様の構図のものは数多く出土しており、
商業主義的にあらかじめ大量に製造されたものに故人の名前を
刻んだだけのものらしく、当時は女性の出産死が多かった、と
解説が書かれていました。