ポンペイの輝き

昨日のことですが、天保山サントリーミュージアム
ポンペイの輝き」展を見てきました。


公立の美術館、博物館と違って遅い時間まで
開館しているので夕方に出かけました。
天保山到着時には日も暮れて、
家族連れとカップルがひしめき合う中を
ミュージアムへ。


ポンペイをはじめヴェスビオ火山近辺の被災遺跡で
発掘された生活用品や装飾品、壁画。
2千年もの昔のものでありながら、
装飾品の造形は見事。
金のチェーンは、どうやって作ったのか
分からないほど精巧。
現代ではほとんどないと思いますが、
指輪に嵌め込まれた宝石に動物や神の姿を
彫っているものが多数あり、
当時の流行が分かります。
生活用品も、工業製品かと思えるくらいに
精巧にできており、生活の豊かさが
分かります。
工芸品でも何でもない、普通のガラス製品が、
透明できれいに形を残しているのに驚きました。


来館者の多くが足を止めていたのは、
かたどられた被災者の遺体の展示。
完全に埋もれてしまった遺体が
分解されることにより、
礫の下に遺体の型のままの空洞が
できます。
そこに蝋や石膏、特殊樹脂を流し込むと、
火砕流の高温ガスにまかれたり、
崩れる家の下敷きになったりして
最期を遂げたその時の姿のままの型が
取れるわけです。
頭を抱えてうずくまる姿や、子供を抱きかかえる
母親の姿は衝撃的で、胸に迫るものがあります。